InstagramのIGTVでリーチを伸ばす4つのポイント

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ご存知の通り、InstagramはモバイルのSNSで2番目に人気のプラットフォームです。6年前に1番人気のSNS、Facebookが買収したのち、写真のSNSだったInstagramがストーリー 機能の追加によって、Snapchatを追い抜いたと言ってもいいでしょう。さらにBoomerangをはじめとする新しい付随機能やパートナーアプリとの連携を進めています。ビヨンセ(Beyoncé)のアルバムの発表を行ったことはInstagramの人気ぶりが最もよく表われている例かもしれません。

いいところがたくさんある一方で、Instagramはブランドによるメッセージ発信や顧客獲得の機能は欠けていました。企業の公式アカウントで使えるリンクはひとつだけです。俗に言う“プロフィール欄のリンク”です。ストーリーならスワイプ操作をして指定のウェブページに誘導することもできますが、ウェブページに移動するまでにいくつもの操作をユーザーに行ってもらわなければなりません。結果、Instagramからのウェブサイトへのトラフィックは、FacebookやTwitterに敵いませんし、ブランドの映像コンテンツもそれほど使えませんでした。ところが、Instagramが既存のアプリIGTV内に長編ビデオサービスを設けることを公式に発表したことにより状況が変わりました。

Instagram TVことIGTVは、YouTubeとSnapchat Discover の仕組みと良い点を組み合わせたユーザー主導型の新しいプラットフォームです。要するにInstagramが提供するのは、気軽なユーザー体験と消費者の需要が原動力になる新しい環境です。IGTVはテレビのように、ユーザーが開くと自動で映像の再生が始まります。IGTVには多くの映像を複数のチャンネルから見られますが、番組内容やトピックによって分類されているわけではありません。作成者(アカウント所有者)がチャンネルの内容を決めています。YouTubeと同様、誰でも無料で投稿でき、視聴者がそのチャンネルをフォローするか決定します。この新しい映像プラットフォームでは、コメントと“いいね”が可能であるほか、ユーザー間で映像を直接やり取りしたり、面白いと思った映像やチャンネルをおすすめしたりできます。しかしながら、IGTVで最も喜ばれたのは、映像時間の長さです。1投稿につき最長15秒だったストーリーや、1分の通常のInstagram投稿とは違い、IGTVでは最長1時間の映像が投稿可能です。

こうした新しい機能性により、ブランドはイメージを確立しやすくなり、狙いにしているユーザーとユニークで無駄のない方法でつながることができます。では、IGTVのもたらす恩恵を最大限に得るためにはどうすればいいのでしょうか? IGTVでブランドや個人クリエイターのチャンネルをすばやく簡単に宣伝するための、4つの実践的なポイントを紹介します。

映像は縦長で作成する

YouTubeやFacebookのような従来のプラットフォームは横長の映像しか対応していなかったり、横長の映像がアルゴリズムで優先されるようになっていたりしますが、携帯電話を普段眺める方向、つまり、縦長の映像を基準としてIGTVは構築されました。縦長の映像に力を入れることで、ユーザーはコンテンツを移動中でも見やすくなり、実際の視聴率を高めることにつながります。しかし、別のプラットフォームで使っていた映像を単に使い回すわけにはいきません。サイズやフォーマットが異なる可能性が高いからです。Instagramの世界観にふさわしい映像を新しくIGTV用に作成しましょう。IGTVにアップロードする前に映像の撮影と編集を行い、ストーリーの寸法である“1080px ×1920px”か“9:16”の割合に合わせるようにします。

ブランディングを強調する

優良ブランドはどのプラットフォームでも一貫したアイデンティティを保って、適切な形で信頼できるサービスを発信しています。しかも一貫したブランディングを行うことで、最大23% の売り上げ増加を見込めるほか、全体的なブランドの認知が3~4倍高まることがわかっています。適切な視聴者を獲得するためにブランドに確固たるアイデンティティが欠かせないことは、映像でも同じです。そのような観点から、IGTVで新しいマーケティング活動を行うときには、既に持っているコンテンツを使うとよいでしょう。そうすれば、発信する目的やメッセージに統一感が保て、消費者を混乱させることがありません。ただし、通常の投稿やストーリーで成功したとしても、作り込んだ広告的な映像をいきなりIGTVで流すのはやめましょう。代わりに、色、ビジュアル、視聴者の反応の面でブランドにふさわしいインフルエンサーの映像を軽く編集して投稿するといいでしょう。

スケジュールを立てる

SNSのマーケターであれば、一貫した投稿スケジュールを立てることがブランドとユーザーの両者にとって有益であることをご存じだと思います。SNSの投稿スケジュールを組めば、イベント、製品、サービスなど重要な情報を適切な日程で宣伝することができるようになり、複数のプラットフォームにわたってプロモーションを行うときや、現実的な目標を設定するときに役立ちます。ほかにも、定期的な投稿スケジュールを組むことでフォロワーが新しいコンテンツをいつ見るのか把握しやすくなり、効率的にブランドと接してもらえるようになります。IGTVのアルゴリズムがどのようにフォローするチャンネルを提案しているのかはっきりとしていませんが、従来のアプリのアルゴリズムと似ていると考えていいでしょう。つまり、ユーザーのエンゲージメントと定期的な投稿頻度が重視されるということです。毎週1回、毎日1回、毎日数回など、どのような頻度に設定するにしても、アルゴリズムについてはっきりとわかるまでは、IGTV用に投稿するコンテンツとスケジュールを考えることが得策です。

映像の長さを適切にする

IGTVは最長1時間の映像に対応していますが、台本を用意し長編のドキュメンタリー映画をいきなり制作すればいいというわけではありません。実際はその逆です。どんなルールにも例外があり、1時間の映像を制作して成果を収めているブランドも一部には存在しますが、大半のブランドは2~3分間の映像に留めておくほうがいいでしょう。クリエイターとチャンネルを重視しているIGTVとあきらかに競合しているのがYouTubeです。YouTubeでは、通常、3分以下の映像が成果を上げています。Instagramの通常のフィードでは30秒以下の映像がもっとも効果的ですが、IGTVではスクロールやダブルタップといった操作がすぐに行われることは少ないため、ユーザーが映像を見る時間は少し長くなります。ポイントは、コンテンツとブランドを意識することを忘れないようにして、アイデンティティとメッセージに適した明確で簡潔な映像を制作することです。もうひとつ忘れないでおきたいのは、IGTV用に長編の映像を制作できるからといって、そうすべきだとは限らないことです。これまでの成功、丁寧な心配り、ユーザー数10億人を超える人気など、Instagramの実績を指針にするならば、IGTVはYouTubeやSnapchat Discoverの手ごわい競合になる可能性があります。

IGTVでは、ブランドは考え抜いたメッセージを発信でき、ユーザーフレンドリーなシンプルなフォーマットでフォロワーやブランドのアイデンティティを成熟させることができます。そして、ひとつのプラットフォームで3種類の異なるフォーマットを使って最大10億人のSNSユーザーにリーチできることは、非常に魅力的です。IGTV用に独自のSNS戦略を展開していく場合は、3つのシンプルなポイントを覚えておきましょう。

  • ユニークな縦長の映像を“9:16”の割合で作成する。
  • Instagramの雰囲気とブランドにふさわしいコンテンツにする。
  • IGTVで定期的に決まった時間で投稿するスケジュールを組む。
  • IGTVの映像の大半を2~3分間の長さにする。

※本記事に登場する企業および取り組みは、ゲッティイメージズが宣伝もしくはスポンサーを務めるものではありません。

※この記事は、ガブリエル・ショーリアン(Gabriel Shaoolian)がAdweekで執筆しました。パブリッシャーネットワークを行うNewsCredを通じてライセンスされています。ライセンスに関するご質問は、legal@newscred.comへ直接ご連絡ください。

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