
Instagramの広告 キャンペーンを成功させるポイント
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Instagram広告ではさまざまな目標が設定できるため、他のSNSマーケティング手法とは異なるアプローチが必要になります。Instagramのユーザーはエンゲージメントが高いため、ターゲットとなるオーディエンスとつながり、ブランドへの好意度を高め、最終的なコンバージョン率向上などにおいて特に貢献します。事実、Instagramユーザーの60%が「Instagramを通じて新しい商品を知ったことがある」としており、同じく30%が「最初にInstagramで見かけた商品を実際に購入したことがある」としています。Instagramでの広告キャンペーンを成功へ導きたいのなら、さまざまな広告オプションとその最も効果的な活用法を理解しておくことが最善です。詳細な解説に入る前に、どのInstagram広告フォーマットでも成功を左右することになる広告展開上の5つの基本を紹介しましょう。
Instagram広告を成功させる5つの基本
すべてのInstagram広告フォーマットに有効な5つの基本を紹介します。
1. 消費者を知る Instagramのグローバルユーザーのうち71%が35歳以下であることをふまえれば、Instagramが比較的若年層の消費者を引きつけていることは明らかです。さらに、アメリカの10代のうち72%がInstagramを利用しており、アメリカでは13歳〜19歳の年齢層において最も多いユーザー数を抱えるSNSプラットフォームとなっています。それゆえ、Instagramではこのユーザー層に一致した消費者に絞りつつ、他のSNSプラットフォームではより年齢層の高いオーディエンスをターゲットにした広告展開を考えましょう。また、Instagramでの最新トレンドを把握し、自社のInstagram広告がターゲットとする消費者にとって魅力あるものにしましょう。
2. 質が高く興味を刺激するビジュアルを使用する Instagramは写真を基盤にしたSNSプラットフォームです。月間10億人超のアクティブユーザーを抱えるInstagramでは、信じられないほど大量のコンテンツがユーザーの興味を引こうとひしめき合っています。そうなると、なるべく質が高く、ユーザーの心を最もつかむビジュアルメディアを使って自社のコンテンツを目立たせたいと考えるはずです。インスピレーションが必要なら、Instagramで最もエンゲージメントが高いコンテンツのトップ10をチェックしてみましょう。
3. キャプションは短く簡潔にまとめる Instagramはビジュアルに限りなく特化したプラットフォームですので、ほとんどの場合ユーザーは長文のキャプションを期待していませんし、また読もうとしてくれません。このプラットフォームにおいてはビジュアルそのものが第一の魅力となりますので、文章による説明は最小限にとどめておきましょう。
4. 動画を活用する Instagramにおける動画は写真と比較してエンゲージメント率が38%高いことが示されています。したがって、動画広告を使ってエンゲージメントの価値を最大限に活用しましょう。
5. 行動喚起(CTA)を組み込む 素晴らしい広告で消費者の関心を捉えたとしても、消費者が取れる「次のステップ」を用意しなければほとんど意味がありません。行動喚起(CTA:Call to Action)とは、その広告への反応として消費者が取れる行動を提示するものです。たとえば、「今すぐ購入」 はシンプルで直接的な行動喚起として一般的です。Instagram広告に行動喚起ボタンを組み込み、ユーザーのブランドとのエンゲージメントをさらに高め、コンバージョン率を向上させましょう。
Instagram広告の基礎知識
InstagramにおけるSNSマーケティング戦略を成功させるためには、質の高いオーガニックコンテンツ(広告ではない通常のユーザー投稿)を定期的に投稿する必要があります。Instagramの広告キャンペーンはリーチを拡大し、エンゲージメントの機会を増やすことで、オーガニックコンテンツを補完するのに役立ちます。そうすれば、オーガニックコンテンツ単体に比べてさらにコンバージョン率と投資収益率(ROI:Return-on-Investment)を高めることができます。Instagramでの広告キャンペーン制作における最初のステップは、広告オプションを理解することです。利用可能な有料Instagram広告のさまざまなタイプとそれぞれの長所および短所、そして広告効果を最大限に活用する方法をあらかじめ探っておきましょう。このガイドではInstagramにおける広告フォーマットの一部を作成するプランについて簡単に触れていくことになりますが、さらに詳しい情報はInstagram for Business、またはAdEspresso(Facebookマーケティングパートナー)の「How to Get Started」ガイドに掲載されています。
Instagram広告:インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングはInstagramにおけるユニークな広告形式であり、Instagram上で影響力のある人物(つまり、多数のアクティブフォロワーを持つ人物)に直接コンタクトを取り、その個人に報酬を支払って自社のブランドを推薦あるいは宣伝してもらいます。これは口コミマーケティング戦略の中でも、最も新しく効果的な形式といえるでしょう。ターゲットとする特定の消費者があるインフルエンサーを信頼しフォローしている場合、インフルエンサーマーケティングは驚くほどの成功を収める可能性があります。これはInstagramに料金を支払うのではなく、インフルエンサーに直接報酬を支払う形になるので、公式の有料Instagram広告キャンペーンではありません。インフルエンサーマーケティングについて詳細な情報が必要な場合は、SNSインフルエンサーを探して評価する方法についてゲッティイメージズがまとめた有用なガイドを確認しましょう。
Instagram広告:既存の投稿を利用
Instagram広告を成功させるにあたり、オーガニック投稿は有用な方策になります。広告のために特別にコンテンツをデザインする必要はなく、あなたのInstagramページで既に利用可能なオーガニックの人気投稿をコンテンツとして使います。つまり、自社のInstagramページで公開したのと全く同じ投稿が、フォロワー以外の消費者の目にも触れることになり、フォロワー以外のフィードではスポンサード投稿として表示されるのです。このように、オーガニック投稿を使った広告を作成した場合、エンゲージメントがあれば自社ページの投稿に表示されます。これはFacebookでのエンゲージメントを受けた場合でも同様です。このため、エンゲージメントを高め、自社のInstagramページ上でより多くのユーザー生成コンテンツ(UGC:User-Generated Content)を構築しようとしている場合、オーガニック投稿を使った広告は最適なInstagram広告戦略かもしれません。また、すでに目立った成果を示している投稿がある場合、既存のユーザー生成コンテンツを活用して広告効果を高めることもできます。すでに他のユーザーから多くのエンゲージメントが得られている投稿には、人々がエンゲージしやすいため、これは有効な戦略といえるでしょう。昨年InstagramがShopifyと提携したことで、企業は自社の投稿に商品をタグ付けでき、ユーザーはアプリ内で商品を購入できるようになりました。このツールは、自社ページ上のエンゲージメントの増加に頼ったり自社ウェブサイトへユーザーを誘導する必要なく、今すぐに購入を促すことができますので、オーガニック投稿を利用した広告を行っている場合は特に有用です。既存の投稿を使うには、次のふたつの方法があります。
1. プロモーテッドポスト Instagramアプリ内で作成が完結できる唯一のInstagram広告です。また、プロモーテッドポストはInstagramプラットフォーム上でのみ支払いが可能です。このInstagram広告形式は、他のすべてのInstagram広告が作成されるFacebook広告マネージャを簡略化し、比較的限定された仕様を提供しているため、価値が低いと考えられるケースが少なくありません。既存の投稿を使って広告を行う場合、ビジネスプロフィールの全投稿の下部に表示される「宣伝」ボタンをクリックし、性別・地域・年齢・趣味・関心などに基づいてターゲットオーディエンスを設定します。ここでは、リンク埋め込みや行動喚起ボタンのオプションも設定できます。プロモーテッドポストは初めてInstagram広告を行う場合には優れた導入になる一方で、ターゲットオーディエンスと広告コンテンツをカスタマイズできるオプションが比較的限られているため、エンゲージメントとコンバージョン率の増加という点では最も効果の薄いInstagram広告戦略となるケースも少なくありません。
2. スポンサードポスト スポンサードポストとプロモーテッドポストは混同されがちですが、それは両者が自分のInstagramページにある既存の投稿を広告に使うためでしょう。スポンサードポストは、Instagramアプリ内ではなく、Facebook広告マネージャを経由して支払う点が異なります。スポンサードポストはFacebook広告マネージャのオーディエンスターゲティング機能をフルに利用できると同時に、InstagramとFacebookの両方でInstagram投稿を宣伝できるため、一般的にプロモーテッドポストよりも好まれています。さらには、InstagramとFacebookどちらのエンゲージメントも既存のInstagram投稿に転送されます。スポンサードポストを利用したInstagram広告戦略の詳細な流れについては、Business2Communityの包括的なガイドをチェックしてみましょう。
Instagram広告:ニュースフィード広告
Instagramにおける広告戦略で最も一般的なもののひとつが、ニュースフィード広告の活用です。ニュースフィード広告では、ネイティブ投稿と同様にユーザーのニュースフィードに広告が表示されます。ニュースフィード広告は、自社のページに掲載するコンテンツとは別に、設定した目的を達成するためにFacebookの広告センターで作成されます。ニュースフィード広告には、以下の4種類が存在しています。
1. 写真広告 ニュースフィード広告の最もシンプルなもので、1枚の写真とキャプション、行動喚起ボタンで構成されます。他の種類のニュースフィード広告に比べ、写真広告はかならずしも多くのエンゲージメントを稼ぎ出すわけではありません。しかし、写真広告はA/Bテストにおいては非常に有用であり、1枚の写真で言葉の表現や行動喚起が異なる広告を最大6種類作成し、パフォーマンスを比較できます。
2. 動画広告 Instagramでの動画体験は写真に比べて明らかに高いエンゲージメントを発揮するため、動画広告は最も効果的な広告タイプといえます。動画広告は最大60秒まで投稿可能で、ユーザーの関心を長く保ち、ブランドに関する完全なストーリーを伝え、真に視聴者をエンゲージする機会を与えてくれます。動画はブランドロイヤリティを高め、自社ページのエンゲージメントを向上させる場合にとりわけ効果的です。一方で、動画広告の欠点は制作に時間がかかり、費用が高額となりがちなことです。
3. コレクション広告 商品を紹介する写真や動画をまとめて表示できます。コレクション広告では、ユーザーが「詳細を見る」または「今すぐ購入」と書かれた行動喚起ボタンをクリックすることで、商品一覧から直接購入できるページへユーザーを誘導することが可能になっています。
4. カルーセル広告 ユーザーがスワイプして閲覧できる写真や動画を2枚から10枚の間で掲載できます。この広告スタイルでは、長い動画の制作に必要なエネルギーとリソースを投じることなく、ブランドや商品についてのストーリーをクリエイティブに伝える機会を与えてくれます。カルーセル広告では、ユーザーが時間をかけてスワイプすることで投稿とのエンゲージメントタイムを長くすることができるので、特に有効といえるでしょう。
Instagram広告:ストーリーズ広告
ストーリーズ広告は、Instagram広告の中でも特にユニークかつエンゲージメントの高い形式といえます。Statistaの統計によれば、毎日5億人がInstagramストーリーズを利用しているため、ストーリーズ広告は広告努力の一部を集中させる理想的な存在となります。インタラクティブなコンテンツを制作し、ブランドのストーリーを伝えることで、オーガニック投稿されたストーリーズはオーディエンスとのエンゲージメントを高めるのに有効な方法となります。ストーリーズを軸にしたInstagram広告における利点のひとつは、オーガニックなストーリーズ投稿と非常に似た外観と印象を持たせ、シームレスなユーザーエクスペリエンスを提示できる点です。ストーリーズ広告は縦長でフルスクリーンのユニークなフォーマットを前提にしており、ユーザーに興味を持ってもらうためにさらに目を引くものにできます。ストーリーズ広告の最も難しい部分のひとつは、ユーザーが素早くタップしたりスワイプしたりすれば重要な情報が見逃されてしまう点です。そのいっぽうで、Instagramストーリーズにおける行動喚起はユーザーを直接自社ウェブサイトへ誘導するスワイプアップ機能の形式をとっています。ストーリーズ広告には、以下の2種類が用意されています。
1. 写真を使ったストーリーズ広告 写真を使ったストーリーズ広告の場合、広告は15秒間表示されます。ここで使用される写真は、広告を見た視聴者がエンゲージメントする可能性が高くなるように、ストーリーズの縦長フォーマットに最適化されていると同時に、魅力的な写真であることが重要です。ビジュアルには多くのテキストを挿入したくなるかもしれませんが、ストーリーズではキャプションを挿入するオプションがないため、なるべく写真そのものにメッセージを語らせてあげるのが最善といえるでしょう。
2. 動画を使ったストーリーズ広告 動画を使ったストーリーズ広告についても、表示時間は15秒となっています。写真を使ったストーリーズ広告と同様、動画の場合もユーザーは素早く他の投稿へスワイプしていくのが常であるため、視聴者の注目を集める動画が重要になります。また、動画が表示される時間は15秒しかないため、メッセージを素早く伝え、行動喚起のスワイプアップを行なう十分な時間を視聴者に与えることは難しくなります。興味を持ったユーザーはスワイプバックして広告を再度表示することが可能ではありますが、ユーザーが行動喚起に反応できるよう動画の最後に十分な余裕を与えておくと良いでしょう。
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※この記事は、アシュリー・ヒル(Ashley Hill)がBusiness2Communityで執筆しました。パブリッシャーネットワークを行うNewsCredを通じてライセンスされています。ライセンスに関するご質問は、legal@newscred.comへ直接ご連絡ください。