
自粛期間中に効果的なビジュアル素材を見つける6つのコツ
“前代未聞の時代”などのフレーズをあちこちで耳にしたことがあるのではないでしょうか。ゲッティイメージズでも同じことを言ってきました。コロナ禍は過去に一度もありませんでしたが、私たちが対処しなければならなかった危機は他にもありました。そして今後も生じるでしょう。世界的に人権問題が叫ばれる中メールマーケティング行う場合や、大規模自然災害の直後に広告枠用の制作をする場合など、状況は違っていても、現状を踏まえた効果的なビジュアル素材を用いることは、共感の得られる制作物にするために極めて重要です。そこで今回は、iStockのシニアコンテンツエディターであるエミリー・マキットリック(Emilie McKittrick)に、どんなビジュアル素材を自粛期間中に検索すべきか話を聞きました。
広く探し始めてから絞り込んでいく
危機が訪れると、多くの場合、世界的に影響が及びます。特にSNSが動向や状況に拍車をかけている場合はなおさらです。その結果、そのような危機を撮影した写真や映像には、特定の人物の肖像や有名なランドマークがよく含まれます。この手のビジュアルは報道用であることが多く、商業プロジェクトでは使用できません。では、危機的状況下や自粛中に伝えたいことを表現しているロイヤリティフリーのビジュアルは、どのように見つければいいのでしょうか? マキットリックは次のように話します。「表現しようとしているコンセプトを抽象的に検索することをお勧めします。自然災害の場合なら、“救援”や“救助”などですね。検索結果には、適切ではないビジュアルがたくさん表示されますが、いいものが含まれている可能性もあります。気に入ったビジュアルを選択したり、検索キーワードを追加したりして、検索結果を絞り込むことができます」
関連キーワードでさらに絞り込む
さらに絞り込むためにマキットリックが勧める方法が、検索結果に表示されている適切な画像を活かして、自分では思いつけない新しいキーワードを探すことです。「使えそうなビジュアルをいくつか見つけたら、その画像に関連付けされているキーワードをクリックして、さらに検索することができます。自分では思いつけなかったキーワードで検索できますよ」 このようにすれば“救援”で検索していても、実際に欲しいと思っていたのは避難所や救援物資のビジュアルだったことに気づけるきっかけになります。その場合は“物資”や“避難所”が、絞り込むための検索キーワードとして役立つでしょう。
何を探しているのか明確にする
検索エンジンを使用するときは、文章ではなく簡潔な単語をシンプルに入力しなければならないと思うかもしれませんが、それだと意図しない結果につながる可能性があります。例えば、多様なタイプの人間が写っている画像を探している場合、“diversity(多様性)”と入力するだけでは曖昧すぎます。より具体的に“multi-ethnic groupmulti-ethnic group(多民族グループ)”と検索してみてください。iStockの検索は、AIがサポートする知的で賢い機能です。明確に説明するような言葉で、最も効果を発揮します。
地元を意識する
世界の出来事に言及する際に最も難しいこととして、地元のことを意識して言及することが挙げられます。マキットリックは次のように話します。「現在のBlack Lives Matter運動では、黒人の題材を現実に即して偽りなく描くことが求められています。アメリカでは多く人々が“African American(アフリカ系・アメリカ人)”を検索キーワードとして入力するように言われていますが、アメリカ以外の地域では正確さが失われます。この場合は、“African descent(アフリカ系の人)”や“African ethnicity(アフリカ系民族)”と検索すると、僅かな違いですが、よりグローバルな検索結果を効果的に得られますね」
各状況と時間によって変わり続ける検索キーワード常に把握する
自粛期間中にビジュアルを検索する際にとりわけ重要なのは、状況は常に変化し、前例のないものになる可能性があることです。マキットリックは次のように話します。「新型コロナウィルスの場合だけでも、2ヶ月前には決して考えもしなかったフレーズやキーワードがたくさん出てきています」。考えてみてください。現在の状況になるまえにsocial distancing(ソーシャルディスタンス)”や“anti-quarantine(反隔離)”といった言葉で検索するなんて思ってもみなかったと思います。今ではどちらも重要な意味と関連性を持つ話題や問題になっています。
覚えておきたいのは、最新の話題に関する言葉だと思って検索していても、実際には、状況が変化してその言葉が古くなっている可能性があることです。コロナ禍ではわずか数週間で、パニック買い、手洗い、ソーシャルディスタンス、フェイスシールドへと変化しました。マキットリックは次のように話します。「定期的にウェブサイトを利用して新しい検索キーワードを使ったり、変化した可能性のある検索をもう一度試したりすることが重要だと思います。速いペースで新しい検索キーワードが登場しており、私たちの検索チームは毎日、そうした新しい検索キーワードを調整しています。さらに、クリエイターへ共有してそうした検索キーワードに該当するビジュアルを積極的に制作してもらっています。先週ウェブサイトに掲載されていなくても、改めて検索すれば理想通りのビジュアルが見つかる可能性があります」
以上を踏まえて、早速、検索してみましょう。iStockの便利な検索機能で、制作プロジェクトに適したビジュアルをご探しください。