
無料ではなく有料でビジュアル素材を使うべき4つの理由
無料の画像素材を使いたくなる気持ちはわかります。締め切りが近く、予算が限られている場合は、特にそうでしょう。ですが、ビジュアル素材の良し悪しは単に値段だけで決まるわけではありません。そこで今回はiStockで法的リスク軽減のアドバイスをするヘザー・キャメロン(Heather Cameron)とシニアデザイナーのポール・ブラガ(Paul Braga)のふたりに、有料でビジュアル素材を使ったほうがいい理由を聞きました。
法的保護を受けられる
無料サイトではなく、iStockのような有料ストックフォトサイトでビジュアル素材をダウンロードして利用すべき理由として、法的保護を受けられることが挙げられます。法的保護にはいくつか種類があります。まず、iStockで提供するすべてのビジュアル素材には、10,000米ドルの免責サービスが付帯します。これにより、著作権に関する請求や訴訟が発生した場合、iStockは最大10,000米ドルまで補償します。さらに安心してビジュアル素材をご利用いただくために、補償額を無制限にするオプションもご用意しています。ビジュアル素材のライセンスを入手する際に少し多めに費用を支払うだけで10,000米ドル以上の補償が受けられますので、いい条件だと思います。無料サイトにはない利点はほかにもあります。「無料サイトのほとんどはカスタマーサービスの反応がいまひとつ、法的保障なんてもってのほかです」と話すのはヘザー・キャメロンです。「iStockではお客様がライセンスした写真に対して、その撮影者が著作権に関する請求をしてきた場合、その対応はiStockのチームで行います。無料サイトの場合であれば、撮影者が利用者であるあなたに直接連絡してくることもありえます」。膨大な賠償金を支払うリスクに晒されるだけでなく、対応や調査も自分で行わなければならず、その写真をブランドのPRキャンペーンで使っていれば、悲劇的な展開になりかねません。」
ビジュアル素材の使用権がはっきりとしている
「無料サイトから画像をダウンロードしたからといって、その画像を好きなように使えるとは限りません。本当に注意が必要です」とキャメロンは話します。「利用規約が存在しても、その内容は有料サイトに比べるとはっきりしていないことが多いのです」。そのため、無料サイトを利用する場合は、利用規約に違反しているかどうかすら認識できないかもしれません。有料サイトであれば、ビジュアル素材のライセンスを購入する時点で利用規約が明示されます。写真を使う場合は、写っている人や物に関する許諾の心配もあります。つまり、有名な建物、ブランドのロゴ、写っている人物などから許可を得ているかどうかが問題になります。「写真の著作権に問題がなくても、そこに写っている人や物が問題になることがあります」とキャメロンは話します。「写真がどこで使われているかチェックできるインターネット上のサービスを使って、著作権侵害を訴える人が存在します。そういう収入源もあるということです。そうやって金銭を得ようとするのは、写真制作側の権利です」。有名な例として(英語)、コーヒー企業でテストモデルを務めた人が1500万ドル以上を受け取った例があります。問題になったのは、写真そのものではなく、そのモデルの肖像権でした。ストックフォトサイトは、写真の著作権所有だけでなく、写真に含まれる知的財産や肖像に関する権利についても時間をかけて精査します。つまり、こういった点についても前述した法的保護でカバーされているということです。
ブランドにふさわしい品質が手に入る
iStockなどのウェブサイトでは、実際の出来事を撮影したような雰囲気を重視して、妥協のないプロレベルのクオリティの写真をフォトグラファーに依頼しています。そうすることで、わざとらしさのない自然な印象の写真を利用者に提供することができます。写真を探すときは最初に有償の写真を検索するというポール・ブラガは、ビジュアル素材を提供するiStockで働くまえから、いつもそうしてきたそうです。「普通は有料のビジュアル素材のほうがいいですね。有料だと通常、業界のことや優れたビジュアル素材に求められるものを理解しているクリエイティブチームが厳選していますからね」とブラガは話します。ほとんどの無料サイトはどんなフォトグラファーの写真でも取り扱うので、撮りためた写真が無尽蔵にどさっとアップされることがよくあります。一方でiStockには精査を行う工程があり、ときには社内のクリエイティブチームが自分たちでフォトグラファーへ撮影内容を指示することもあります。とはいえ、肖像権が絡んでいなければ無料サイトでも必要な基準に達している場合があるかもしれません。「静物や地形の写真を使う場合なら、無料サイトを利用してもいい場合があります」とブラガは話します。「ただしその判断は、写真をどんな人が目にすることになるのかによって変わります。社内用プレゼンテーションで5人を対象にするのと、Instagram用広告で5億人を対象にするのでは、話が変わってきます」。結局のところ、選択肢が多く、クリエイティブのディレクションがしっかりしていて、最終的に安心して制作で使えるのは、有料でライセンスしたビジュアル素材です。
企画に合わせてカスタマイズできる
最後の理由は、無料のダウンロードではなく有料で写真をライセンスすると数多くの選択肢を得られる点です。 ほとんどの無料サイトのユーザー体験は標準以下で、ビジュアル素材の選択肢が非常に限られています。iStockではビジュアル素材の解像度を選択できるほか、アカウントページダウンロード履歴を見返して自分の持っているものを把握できます。無料サイトの場合だと、そこまでの機能があるとは限りません。多くのデザイナーはビジュアル素材のサイズ変更やトリミング処理を行う技術を持っていますが、ビジュアル素材を提供するウェブサイトでは、クリエイティブのプロではなくても簡単に使えるサービスが提供されています。「デザイナーではない人が写真を扱うことになったときは、サイズの選択肢が多ければ用途に合わせて写真をダウンロードしやすくなり、SNSの投稿でもチラシでも対応できます」とブラガは話します。いずれにしてもビジュアル素材を有料でライセンスすればより制作に時間を割けるほか、前述したカスタマーサービスの点で、ビジュアル素材の不適切な利用があったときにサポートを得られます。有料でビジュアル素材を使うということは、プロジェクトや企画のニーズに合わせて自分に保険をかけるということです。ライセンス時に少しお金を支払うことで効率の高い制作を行いやすくなり、法律関係のストレスから自分自身を守ることができます。iStockだけで利用できる画像や魅力的な映像を検索して、ビジュアル制作にさっそく活用してみましょう。