専門家に聞く “SNSで成果を出す方法”

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どのブランドもソーシャルメディアでフォロワーを獲得しようしています。それも当然でしょう。今の時代、フォロワーが多いことは情報を届けられる人が多いことを意味するので、潜在的な顧客をより多く抱えることになるからです。しかし、ソーシャルメディアのアカウントでブランドイメージを保ち、フォロワーを維持しながら有意義に発展していく方法を見つけるのは容易ではありません。そこで今回は、AI基盤のソフトウェア・プラットフォームであるPattern89を設立し、ソーシャルメディアの広告や投稿の成果を数値化する支援を行うRJタルヨー(RJ Talyor)氏に話を聞きました。ソーシャルメディアの成果を高めるためには、どのようなポイントがあるのでしょうか?

虚飾のない誠実な表現

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ソーシャルメディアで人気を獲得して成果を上げるためにひとりでできることとして、タルヨー氏は“ありのまま”の重要性を強調しています。「みなさんは、これでもかと作り込まれたコンテンツをいつも目にしていますが、ブランドが等身大でありのままの印象を感じさせる投稿をすると、フォロワーは飛びつきます。人々は、“個が見える”投稿に反応したいのです」。自分たちの掲げているビジネスの目標とまったく違う方針でソーシャルメディアのアカウントを運営する必要はありません。フォロワーがソーシャルメディアの投稿や広告に対して興味を失っている気がするときは、幼少期の個人的な出来事や、勉強になった仕事の失敗談など、“内側”のことを少し見せてあげるようにしましょう。

7:2:1の法則

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タルヨー氏は新しいことをたくさん試すまえに、堅実なアプローチを取ることを推奨しています。「反応してもらえるものを提供し続けたほうがいいでしょう。投稿の70%は、これまでに成果の出た投稿と同じ系統にしておくべきです。そして残りのうち20%は新しい割引や特典など販促情報にして、10%は実験的な内容にしてみましょう。どんな結果になるかわからないものを試すんです」。これは当然のことのように思えるかもしれませんが、割引情報しか投稿しない状況に陥るブランドはよくあります。7:2:1の法則で、ソーシャルメディアでの投稿内容に変化をつけることを意識してみましょう。

目立つビジュアル

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ソーシャルメディア戦略は、生き物だと考えましょう。つまり、状況は常に変わり続けるということです。何にでも対応できる万能のアプローチは存在しないので、投稿する画像や映像を選ぶときは、見る人のことを考える必要があります。タルヨー氏は次のように話します。「正しい答えはありませんが、現状で効果を出しているのは、コントラストが明瞭な写真です。背景は暗色にして、前面ではポップな色を使ってみましょう。変に思うかもしれませんが、顔が半分しか写っていなくて、残り半分が暗くなっている写真も結果が出ています」。大半のソーシャルメディアのサイトでは背景に白色が使われているので、暗色の背景の写真や構図の切り取りが変わっている写真は、落ち着いた写真よりも注目を集めやすいでしょう。このようなポイントは、投稿するビジュアルを選ぶときの判断基準として便利です。ただし、必ずテストを行うようにタルヨー氏は明言しています。

文脈に合わせたビジュアル

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先ほどのポイントと相反するかもしれませんが、ソーシャルメディアサイトの状況に合わせることも広告の効果が出やすくなります。適当に表示されるブランドの割引情報よりも、動物のおもしろ映像のほうが熱心に見られるものですから、そういった状況を踏まえることは大切です。この考えは、マーケティングで“バナーブラインドネス”として知られており、広告であると判断されたものは、無意識のうちに無視されることがわかっています。タルヨー氏は次のように話します。「自分らしくありのままの表現で情報を発信したほうがいいように、ほかに合わせることも考えて投稿したほうがいいでしょう」。この点を意識してInstagramのフィードを見てみましょう。どのようなコンテンツが表示されていますか? それと同じようなコンテンツであなたのブランドに適した方法を考えればいいのです。このような視点を取り入れるだけで、ソーシャルメディアの広告を効率的に考えることができます。「顧客に価値を求めるのではなく、顧客に価値のあるものを提供しましょう」とタルヨー氏は話しています。

アナログな広告分析も使える

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Pattern89でのタルヨー氏の仕事は、独自開発したAI駆動アルゴリズムを使って、全投稿のデータを細部まで収集することです。同社のシステムでは、データポイントから約3000種類もの異なる特徴を収集することができるとタルヨー氏は語っています。Pattern89とパートナーになれればいいのですが、そうした最先端の技術に投資する予算がない場合はどうすればいいのでしょうか? 「どのブランドにもまず、自分たちで広告の分析をするように推奨しています。コーヒーでも飲みながら、トップ5とワースト5の広告を調べて印刷してみてください。印刷したらひとつずつ目を通して、わかったことをリストに書き出します。たとえば、写真に男性が写っているか、その男性にヒゲが生えているか、投稿文の中で、名詞に対して動詞がどれくらい使われているかなど、自分たちの広告をすべて調べれば、少なくとも数パターンは使えるものが見つかるはずです」。

データに基づくクリエイティブな予想

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程度の差こそあれど、AIによる分析エンジンが行うことはデータ収集であり、特定の情報を徹底的にパターン化することです。ただし、“なぜ”そのパターンが有効なのかという理由の部分は教えてくれません。この“なぜ”を解き明かすことこそ、人間の創造性が力を発揮する部分です。「アルゴリズムが教えてくれるのは、利用者の特性に関する情報のみです。人間は、知識と経験に基づいてその属性からクリエイティブな分析を構築することができます」とタルヨー氏は話します。そうすれば、どんなテストや実験を実施したとしても、自分たちの広告や投稿の特性をより良く理解したうえで実施することができます。

時代の流れに沿う

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ソーシャルメディアは、その名のとおり、ソーシャル(社会的)なものです。つまり、変わり続けるということです。その変化には、主観的なものだけでなく、技術的なものも含まれます。たとえば、Facebookでの広告の表示スタイルは常に変わり続けています。試せることが限られる場合もあります。特にイベントに合わせて広告を打つ場合に関してタルヨー氏は次のように話しています。「ブラックフライデーは、ブランドに機敏さが求められるイベントのいい例です。新しいことを試している時間はありません。昨年何かを試したとしても、今年とは違う状況で試していることになります。1年間で世界は大きく変わりますから、違っていて当然です。それに小規模な事業であれば、消費が高まる時期は最大の成果を上げることを優先すべきです」。

消費者の立場で考える

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SNSを利用する人に対して注意を払い、どんな投稿をして、何に反応しているか調べてみましょう。そのとき、前述の“パターン”から導き出した効果的な情報を踏まえるといいでしょう。ソーシャルメディアの投稿に対してもありのままの意識で臨み、利用者に対して可能な限り価値ある状況を提供することが大切です。タルヨー氏は次のように話します。「結局のところ、ソーシャルメディアで支持を獲得するには、会話に入るのが一番です。自分自身を宣伝するのではなく、利用者にとって価値のある情報を提供しましょう。辛抱して、会話に耳を澄ませていれば、より大きな成果が出るようになるでしょう」。

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