インフォグラフィック:効果を最大化するレイアウトの設計方法

 In おすすめ活用例

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デザイナーの方でも、マーケターの方でも、あるいはしばらく自分のビジネスを運営してきた方でも、おそらく“ビジュアルヒエラルキー”という言葉を耳にしたことがあるかと思います。ウェブサイトやポスターのデザインが、私たちがそこに含まれる情報をどのように読み、消化するかに影響を与えることは、多くの人がある程度理解しているはずです。しかし、影響力のある経験豊富なデザイナーを雇うメリットの一つは、単に美しいだけでなく、視覚的に分かりやすいクリエイティブを実現するためのサポートが受けられるという点です。

このガイドでは、iStockが誇る世界トップクラスのクリエイティブチームによるヒントを通じて、ビジュアルに一貫性のある優れたデザインを実現するための原則をいくつかご紹介します。また、私たちは視覚媒体であるため、それぞれのヒントに分かりやすい小さなグラフィックを添えて、どういうことか説明していきます。その後は、iStockのサイトでグラフィックを選び、簡単にレイアウトできるようになります。

最初に、何が重要かを見極める

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言うまでもありませんが、紙にペンを走らせる前に(あるいはタブレットにタッチペンを走らせる前に)、そのデザインでどんなストーリーを伝えたいのかをきちんと見極める必要があります。それはイベントのフライヤーですか? その場合、日時やロジスティクスなどを伝えましょう。シンプルな販売ページであれば、潜在的な顧客が最初に目にする情報が、あなたの専門知識や製品だと良いでしょう。

例えば、上にあるシンプルなグラフィックを見てください。全く同じに見える3つのアイコンがあります。しかし、他の2つよりも大きいアイコンが中央に配置されています。この2つのテクニックは、ある特定のものに目を向けさせ、このグラフィックの目的が、中央のグラフィックに目を向けさせることであることをすぐに理解させるものです。

メッセージのサイズを大きくする

最も分かりやすい概念の一つは、「他よりも大きい=重要」です。ポスターやウェブサイトで、メインの見出しが他の文字よりもずっと大きなフォントで書かれているのを、誰もが目にしたことがあるはずです。ですが、実はサイズによってもっと色々なことを変えられるのです。

例えば以下のグラフィックを見てみると、一つのメッセージが最も重要であることは明らかですが、この中には他にもストーリーがあります。他の二つのメッセージにもヒエラルキーが存在しており、ページ上ではどちらかが上に表示されていても、実は重要度は低いことがわかります。ここではフォントサイズを調整することで、それを示しました。

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920188714, kool99

メインの見出しの上部に配置する小さなサポートラインを、“アイブロウ”と呼びます。メインの見出しを強調したまま、ページのさらに下のスペースを解放し、レイアウトを面白く保つための優れた方法です。

配置がカギ

ほとんどのプロフェッショナルが知っている、もう一つのレイアウトの原則は、ビジュアルをどこに配置するかは、その大きさと同じくらい重要であるという概念です。サイズが通常の文字の並びをリフレッシュさせるのに役立つことは説明しましたが、ページという物理的な空間を、もう少し立体的に考えることが重要になります。

例えば、視線を誘導することは非常に大切です。世界の多くの文化では、左から右、上から下へと読むのが一般的です。しかし、それは本や印刷物の歴史からくるものです。ウェブページ上の特定の情報の配置を考えるとなると、異なる場合があります。例えば、ウェブページの上部にある小さな文字列はナビゲーションバーと呼ばれることが多いのですが、これは現代の私たちがコンピューターの画面に慣れているおかげです。

以下のグラフィックを見てみましょう。上部に並ぶ短い単語がナビゲーションボタンであることを、そうだと伝える言葉はありません。しかし、その配置やページの文脈から、クリックすればそれぞれの動物についてのページに飛ぶことが明らかに分かります。

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811314000, atakan

向きを賢く選ぶ

上述の原理を考慮すると、デザインにおけるレイアウトの物理的な方向性は、そのページを見る人に驚くほど強い感情的な影響を与える可能性があります。ページを縦に印刷した場合と横に印刷した場合を考えてみましょう。私たちは横長のビジュアルを見ると落ち着く傾向にありますが、縦長のビジュアルは刺激を与え、切迫感を生みます。以下のグラフィックでは、同じ文章でも一方向に読むとスムーズかつ平静に読め、縦になるとより大げさに読み取れます。

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1341467515, Anna Bliokh

コントラストを活用する

ページ上の文字は白黒が全てではありません。時には複雑な色やグラフィック、情報を取り入れたデザインが必要なこともあります。レイアウトやサイズだけでは求めるようなポップさやストーリーが表現できない時、コントラストを利用することで、どこかを目立たせることができます。つまり、背景色と、非常に目立つ文字色の組み合わせです。

以下の画像にある一連の図形を見てみましょう。これらは全て同じサイズで、特にどれか一つに視線がいくような配置ではありません。しかし、特に目を引くものが一つあります。コントラストの観点から、下部にある三角形は背景から最も引き立っています。この手法はページのナラティブを変えるのに役立ち、上から下へ読むという習慣から読み手の目を逸らすことができるのです。

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175380115, petekarici

色で印象を与える

色とシェーディングは、単にコントラストをつけるだけのものではありません。使用する色は、そのデザインを見る人の印象に強く影響します。赤やオレンジを選んだ場合、これらの色が私たちに与える心理的緊張感によって、見る人の目を強く引きつけます。それに対し、より柔らかく穏やかな青や紫は落ち着いた雰囲気を生みます。

下のグラフィックでは、青いアクセントカラーの単語を含んだ文章と、赤いアクセントカラーの単語を含んだ同じ文章とでは、印象が大きく異なることが分かります。

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532378051, michal-rojek

アニメーション画像でヒエラルキーを展開

ここまでは、静止画かつ二次元のデザイン配置に限定して説明してきましたが、時間という三次元のものを取り入れた場合、ビジュアルヒエラルキーはどうなるのでしょうか? 静止画だけだったページにアニメーションのビジュアル素材を加えることはヒエラルキーに大きな効果があり、上述の原則の多くに完全に取って代わることができます。以下のグラフィックには、ページの中央に大きくて明るいヘッドラインが一つありますが、その下にある動くサブヘッダーが非常に効果的に目を引きます。

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1127490759, jakkapan21

ナラティブをサポートするパターンで全体をまとめる

デザインレイアウトで重要な一要素は、オーディエンスを“トレーニングする”ことです。現代の多くのブランドには、デザインスタイルガイドと呼ばれるものがあります。そのデザインシステムにはフォント、サイズ、色、アイコンなどが含まれ、全てのデザイン素材を通じて一貫性を保つ必要があります。そうすれば、一貫したレイアウトを見るだけで、オーディエンスは何を期待すべきかを理解することができます。

以下のグラフィックには、次の週に行われるイベントのスケジュールがまとめられています。日時はどれも同じ(サイズと色に関して)であること、イベント名が背景に対して最もコントラストが強いこと、明るい色のアイコンは入場無料のイベントにだけ表示されることが分かります。

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1305412784, Dian_S_Cahya | 1328447791, Polina Tomtosova

デザインとレイアウトのテクニックを一通り覚えたら、iStockであなたのブランドを魅力的なものにするビジュアルを探しましょう。アクセントを加えられるアイコンパックや、落ち着いたウェブサイトの背景を作れる抽象的なテクスチャー、予算内で必要な素材をすべて手に入れることがでるさまざまなサブスクリプションプランなどをご活用ください。

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